第5話 希望
Xは自我が崩壊している状態になっても上へ登ることをやめていなかった。
いや、むしろこれまで感じていた疲労を感じず、ただ何の感情も持たない機械の様に上へ上へと登っており、早い話がXは完全に狂ってしまっていた。
一方、B全体で異常事態が起きていた。
細い糸の様なものが複数上から垂らされているのだ。
それを見た者たちは不思議に思いながらも上を見上げ、はるか上を登っているXを見つけた途端に目の色を変えて我先にと登り始めた。
とはいえ糸は10本ぐらいしかなく、ここはB。
何が起きるのかといえば、糸を巡って何でもありの奪い合いが発生した。
事態を把握しきれていないBの管理者たちが制止しようとするも暴動を抑えきれない。
そんな状況の中、糸を巡る戦いを制した者たちは糸を登り始めた。
どこに辿り着くかは不明だが、間違いなくBからは抜け出せる。
そんな藁にもすがる様な希望を胸に、ただ上を目指して狂いし者たちは登り続ける。
game-蜘蛛の糸- @Zyodan
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。game-蜘蛛の糸-の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます