第十二話 腹がへる
(鉄橋の上を車両が通過する音)ゴゴン、ガガン、ゴン、ガン
【鉄橋の音は騒々しい。
川を渡る中間地点、ここが県境なのよね。
自転車から一度おりて、記念撮影。
どうしてこいつらは変なポーズが好きなんだろう。
あたしは普通に撮影して、おかあさんに送る。】
「ここまで来たよ。」
【遠くに、観覧車やタワーが見える。】
「次はあそこへ行こう。」
【次もあるかな。あるといいな。】
【ついに県外へ。
自転車で隣の県に行くなんて、信じられなかったけど。】
【堤防道路から
みんな、すごい飛ばしてるネ。
ブレーキ上手に使えば大丈夫、って言うけど。
あたしは、怖いものは怖い。】
【その後は、しばらく淡々と進む。
赤信号で停車、そして再スタート、動作も様になってきた。
道路も交通量は増えたものの、広い路肩で走りやすい。】
【そうして、またまたお腹がへるのです。】
(自転車の走行音)シャ、シャ、シャァーーーー
「次のコンビニで休もう、腹減ったよぉ!」
「あたしもぉ。」
【『ハンガーノックにならないように、こまめに食べてね。』
ってアドバイス、よくわかりました。
体がガス欠になる感覚、よくわかりました。】
「次はチキンのサンドイッチ!
肉まんでもいいな。」
「午前中のコンビニ休憩は、ここを最後にするね。」
「お昼も、ガッツリは食べない予定だから、
こまめに食べてね。」
「お腹へるけど、食欲に任せて満腹まで食べたら、
きっと走るのが
「腹八分目なんだネ。」
「俺は腹六分目ぐらいがちょうどいいと思っているよ。」
「その代わり、1時間ごとに固形物を食べるよ。」
「
【そういえば、
「あのクレープ屋さん、
肉を挟んだ食事系のメニューもあるみたい。」
【さっそくスマホ使いこなしているね。】
「でも、あたしはベリー系のがいいな。」
「もう、みんなペコペコなのね。」
【結局、あたしは、
チキンサンドと肉まんの二刀流でコンビニを後にする。】
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