主人公の女性は何かとツイていない。
仕事も私生活も。どうしてこうも上手くいかないのだろう。
そんなある日、守護霊・田中智子が憑いてからはそれらは上向き順風満帆へと舵が切られていきます。
それまでの不安の数々は、田中の口から性悪タカビーな女優守護霊によるものだと判明。
自分の思い通りにならないことがあれば腹いせに意図して守護対象の人間に不利益を降らせていたとのこと。
その背信行為から元女優霊は派遣組織から解雇、ペナルティとして百年間の霊界謹慎処分に処されいまの田中に変わったと聞かされます。
なるほど。そういう経緯か。
妙な説得力に納得しつつ、運が味方してきたと心を高鳴らせて迎えた、そんなある日……
自宅に帰るとそこには守護霊派遣サービス人事部部長の姿が……
そしてまさかの土下座謝罪――
この先は読者の想像に委ねる構成で幕を閉じます。
人間社会と幽霊社会。これら次元の異なる土台を掛け合わせ、運の浮沈に作用させるやり方は手練れていますね。
むしろ、私たちが彼らの存在に気づいていないだけなのか?
本当は実在し、私たちの生活になんらかの影響を及ぼしているのだとしたら?
色々と想像力が働いてしまう幽霊社会のコメディ、面白いです。