短歌集「感情の階段」
時透真澄
虚無と悲しみ
執拗に
見たくもない
あの頃が
目を開けても
閉じても同じ
見つめてる
鏡のなかの
この顔は
昔と同じ
置いてきぼりで
涙とて
落ちれば同じ
ただの水
意味を見いだす
私の心
あふれてた
わたしの中の
可能性
ひとつひとつと
潰して生きた
止まってる
わたしの中の
伽藍堂
いたいいたいと
はしゃぎだしてる
苦しみも
痛みも全て
飲み込めず
垂れ流してる
むなしいわたし
降り積もる
埃の層に
立ち竦む
ぼくが動けば
そこだけ綺麗
もう一度
なんて言葉を
紙屑の
ように捨てては
降り積もってく
足跡を
踏んで踏んでは
押し固め
無かったことに
したいな無理か
引きずった
あれやこれやを
並べ見て
自己憐憫に
浸っている
ついついと
慣れてしまうの
膿んだ傷
まるごと抱え
這いずっていく
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