1000文字で綴りたい
しょうたろう
1000文字で綴りたい
1月1日。新年の空気とともに、貴方は僕の隣にやってきたね。
引っ越しの挨拶とはいえ、新年早々に玄関のチャイムを鳴らされたときには、驚きを隠せませんでした。
引っ越し蕎麦をお持ちいただいて大変嬉しかったのですが、昨日年越し蕎麦を食べてしまったので、内心、全く嬉しくなかったのを覚えています。
引っ越し蕎麦を持ってくるあたり、マナーを守れている人なのか、新年に引っ越しの挨拶をしてくる常識のない人なのか、戸惑ってしまった事が昨日の事の様に思い出せます。
そこからは、しばらくお互い干渉をせずに過ごしていましたね。
まぁ、それはお互い社会人となれば当たり前だと思います。
なので、あの時は本当に助けてくださりありがとうございました。
そして、本当にすいませんでした。
鍵をなくした時、貴方が警察の方を呼んでくださらなければ、僕は貴方の部屋の眼の前にある廊下で凍え死んでいた可能性もありました。
貴方が呼んでいただいた警察官の方に助けていただいた事で、僕は問題なく生きていくことができました。
その頃から、僕は貴方の魅力に段々と惹かれていきました。
平日の朝8時ピッタリ。僕が部屋をでたタイミングと同時に貴方が出てきて挨拶をしてくれた時、その声や笑顔、真剣に仕事をしている姿、きちんと整理整頓されている部屋。
そして、あなたの身の回りにいる友人方。
素敵で几帳面な方が凄く多く、まるで貴方の魅力を体現したようなご友人で、あなたに更に惹かれていきました。
あなたの魅力に気づいてからは、目で追ってしまう日々が続いており、あなたの事をどんな時も考えてしまいます。
あなたは今何をしているのかな~とか、あなたにふさわしい男性になるにはどうしたらいいのかな~とか。
貴方の事を守れるように、最近ジムにも通い始めました。
今はまだあなたの事を守るほどの筋力は無いんですけど、これからどんどん強くなれるように努力するので期待をしておいてください。
あと、料理も始めました。
健康的な筋肉をつけるためには、食事から見直さなくてはいけないですからね。
今度お裾分けを持っていきます。
あっ、そういえば、部屋の一角に丁度人が一人収まりそうなスペースが有りましたよね。
あそこにものが無いと中途半端にスペースが空いていたので、ずっとあなたの側にいた男で埋めておきました。
ああいう男は貴方のためになる男では無いので、付き合う人間は注意した方がいいですよ。
それでは、また明日。
1000文字で綴りたい しょうたろう @shota0229
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます