第11話 JK新生活

今日からいよいよ高校生活。

ピチピチの女子高生を満喫しますかぁ。



久音「あ、おはようございます。お弁当作っておきましたよ♪」


亜音「おはよ。って、マジですか!?姉さん、料理できんの?」


私が驚きの声を上げると、姉さんはドヤ顔で胸を張って言った。


久音「こう見えても、クィンシー見習いの時は、家事が全く出来なかった先輩の世話をしていたんですよ〜」


ふむ、まあ暗殺者たるもの、サバイバルの知識は人一倍重要かぁ。でもその先輩って……



亜音「いや、ホントにありがとう。助かります」


久音「面と向かってお礼を言われると照れますね……えへへ」



***



そして入学式……

マナ「おいっす〜、久しぶり〜」


おい、お前もうちの同居人だろうが。いつまで寝てたんだよ。



マナ「あれな、また同じクラスなのな」


姉さんの魔術で、マナはヒーローの助っ人という設定の暗示を、この街の住人にかけたらしい。



マナ「なんかさ、久音姉様に銃貰った♪護身用だって」


亜音「急にか?」


マナ「ウチがせがんだら、くれた」


いや、どうせ駄々こねただけだろうが。姉さんも甘いなぁ。



***



久音「おかえりなさ~い」

マナ「たっだいま〜!久音姉様〜」


姉さんに飛びつくマナ。


亜音「おい、靴脱げアホ」


マナ「姉様〜、早く撃ちたい〜、もう我慢できない〜」

久音「はいはい、一応5mのシューティングレンジを作っておきましたよ」


1階の廊下ね。お座敷シューターあるあるだよね。ま、こっちは実銃なんだが……


『パンッ!パンッ!パンッ!』


うおっ!急に撃つなよ…… ちょっとビビったわ。


マナ「45口径、いいね〜。気持ちいい〜」



クリスマスに買った、ガスブロのコンバットコマンダーの実銃版だな。

……絶対に間違えるなよ。



亜音「姉さん、マナにも銃って、急にどうしたのよ」


久音「戦力は多いに越したことは無いですし、マナさんが道明寺の偵察から外れた今、刺客が増えると思いますしね」


亜音「ウ~ン、それなんだけどさ、今って私達は完全に守備の立場じゃん?これって、いつになったら終わるのよ」


姉さんはいつもの困った顔をする。

だが、これははっきりさせておかないと。このままだときりがない訳だし、いつかはやられるのではないか。


マナ「そうそう。久音姉様の魔術だって限りはあるっしょ。それに弾丸だって。」


私とマナは2人で言い寄った。



久音「そうですよね。それもあってマナさんにも銃を渡したんです」


そう言って姉さんは話し出した。

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