ごくごく普通の女子高生が、突然町の守り神になってしまった。どうやったら人間に戻れるかを模索しているうち、時は100年が経つ。
その中で、神社に参拝にくる人々との交流を重ね、少女に転機が訪れる。
一番印象に残ったのは、神社を取り壊されて帰る場所を失った少年との出会い。守り神の束縛に苦痛を感じていた少女は、彼に「自由でいいわね」と言うの、寄る辺を失った人物に対するこのような言い回しは皮肉が存分に効いていてすぐれた表現に思われる。
切なくもある物語だが、どこか心温まるシーンも満載。ぜひご一読ください。