匿名の復讐代行【赤い羊】

ドゥ・ラン

第1話【お仕事の時間】

「buen día」


昼の12時辺りに真っ赤な髪に黒いダボダボのTシャツを着て羊の耳と巻き角が生えている高校生くらいの少年が奥の階段から降りてくる


「buen día、メリー」


黒いソファでスマホを弄りながらポテトチップスを摘んでるメリーと同じ高校生くらいのヤギ眼の少年が目を合わさず手だけを振る


「ねぇハバオ、オベハとラルーは?」


冷蔵庫からワームグミの入った透明の箱とイチゴミルクを取り出しイチゴミルクを半透明の赤色のコップに注ぎながら質問する


「アフタヌーンティーだよ、メリーも誘われてたんだよ?」


「え、?僕誘われてないよ?」


ハバオの横に座りワームグミを食べながらポカンとした顔でハバオを見る


「誘われてるよ?寝てる時にね、てか相変わらずの偏食だね?」


「それは誘ってるって言わねぇじゃんか、、、ワームグミ美味いよ?」


ハバオはスマホを弄りながらメリーのワームグミを指差し苦笑いする、ムッとした表情でメリーはハバオの口の前にワームグミを出す


「食べないよ、うげぇって感じだもん」


ワームグミを差し出すメリーの手をメリーの方に少し押すと口を開け舌を出す


「けち」


「うっせ」


そんなやりとりを数分続けているとグルラに「仕事だよ」とオベハが送るとすぐに既読が三つ着く


「服着替えて、出るよ」


「うん、分かった」


ハバオはソファから立ち上がると小さな筒と赤い羊の被り物を持ち外に出る

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