ダンジョンものとして入りやすいのに、一匹のゴールデンレトリバーが現れた瞬間から空気がどんどんおかしくなる。
その「なんか変だぞ」の積み重ねが絶妙で、気付けば主人公と一緒になって犬を観察してしまう。
元冒険者の主人公も好感が持てる。
無双型ではなく、人生の折り返しを迎えた大人だからこその落ち着きと人間味がある。
そこへ平穏を破壊する子犬(?)が加わることで、コメディと冒険のバランスが心地いい。
犬好きならなおさら危険――かわいいと思って読んだら、その正体が気になって止まらなくなる。
かわいい、癒やされる、でも何かおかしい。
その違和感が癖になる。