わたしがわたしであるために、あなたがあなたであるために、こころに深く木霊する言葉が並んでいて、たましいがほぐれていくような感じです。この詩に出てくる「霧」は、まるでこころのよごれを落としてくれる、天然の洗濯機。読後に、自分の本来のこころに出会える、粉薬のように優しく沁みる一編の詩です。