ダーククラブ活動記録3「強盗犯をやっつけろ」
リラックス夢土
第1話 旅行の準備
『続いてのニュースです。本日〇✕銀行の輸送車が強盗に襲われ現金3億円と貴金属類約5億円相当が強奪されました』
俺の自宅のテレビからニュースが流れている。
俺はそのニュースを興味もなく見ていた。
俺は紫乃原真人。ダーククラブの部長をやっている。
父親は国際指名手配犯の殺し屋『ダークナイト』で母親は世界を股にかける結婚詐欺師『礼美』だ。
生まれからしてまともでない俺は幼い頃から父親に殺しの技を教えてもらった。
その影響もあってダーククラブの部長をやることになったんだが。
そして今は両親と暮らすわけでもなくまだ中学一年生だが自分の女でもある『原野美由紀』と同棲中だ。
俺の生い立ちやなぜ美由紀と暮らすことになったかはダーククラブ活動記録1を読んでくれ。
「おい。美由紀。明日からの準備は出来てるのか?」
俺が美由紀に訊くと美由紀は荷物をゴソゴソとカバンに詰めながら俺に言う。
「今、最後の点検してるところ。マサくんこそ準備できたの?」
「俺はバッチリだぜ」
自信満々に答える俺。
今は夏休みの真っ最中。
中学校の期末テストで赤点取って夏休みが補習で潰される危機だったが再テストで見事その危機を回避した。
そして夏と言えばやっぱり海。
ダーククラブのいつものメンバー、吉田拓也、雅吾郎、広江武と俺と美由紀で俺の自宅で過ごしていた時に「海に行きたいなあ」って話になった。
だが俺の家から海まではけっこう距離があって日帰りは難しい。
すると武が「マサ兄、俺の別荘が海の近くにあるからそこに行かない?」と言い出したのだ。
ナイスだぜ、武。
さすが天下の極道組織の組長の息子だけあって武は裕福だ。
「それじゃあ、皆で海に行って泳ごうぜ」
俺の一声で俺たちは武の別荘に行くことになった。
水着の姉ちゃんがいっぱいいるといいな。
俺はワクワクが止まらない。
「またニヤニヤしてどうせ女の子の水着姿でも想像してたんでしょ」
美由紀に指摘されて俺は慌てて真面目な顔を作る。
いかん、いかん。俺には美由紀がいるしな。
「それよりさっきの強盗事件ってここの近所で起こったのよね。なんか怖いわ」
ん? さっきのニュース?
「ああ。輸送車の強盗事件か。犯人は複数みたいだがどうせもうこの辺にはいないさ」
「そうね。もう逃げているわよね。よし、荷物の点検完了っと」
「明日が楽しみだぜ」
「今日は早く寝ましょう」
「ああ。そうするか」
俺たちはテレビを消して寝室に向かった。
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