地球平面説

しぎたか

第1話

地球は平面である。

先生にそんなことを教えられました。

今は30XX年。

「せんせー、」

教室の右奥、隆君が質問とばかりに手を上げました。

「でも、1000年前は地球は球体だと信じられてたんですよね?」

先生は笑ってこう答えました。

「そうですね。でも、地球には端があることがわかったのです。」

「だったらさ、」

また隆君が発言しました。

「なんでみんな端に行かないんですか?」

先生は少し考えると、

「この世界はプラネタリウムのように半球体。太陽と月はその球の部分に映し出されているのは、隆君も知っていますね?では、その球体の外は何なのでしょうか?

はい、答えは「時間のない無」です。人間は生きられないのです。だから、端に近づくと外へうっかり出てしまったときに危ないでしょう?だからみんな端には近づかないのです」

隆君は熱心にノートに書き写しています。

と、チャイムが鳴りました。

「はい、今日の授業はおしまい。みんな各自寮に戻ること。さようなら!」

と、先生は教室から出ていきました。

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