第32話 文字置換暗号化の改良
なぜか滝行の夢。
でも、滝を魚が登っていったりはしてない。
滝の水に木の葉や、枝、虫などが混ざって落ちて来る。
多種多様だ。
水筒や、お椀、帽子、もう本当に色々な物が落ちて来る。
落ちて来る途中で引っ掛かったりして、後から落ちてくる物が当たったりする。
魚と一緒だな。
二番煎じかよ。
我ながら、発想が貧困だ。
あれっ、台詞の後ろ付近にある文字で、ダミー台詞を切り替えたな。
アルファベットから、台詞に置換するときに、前の文字がなんなのかで、パターンを切り替えられないか?
飛び起きた。
「これだぁ!」
方針は定まった。
具体的にやるなら、こんな感じかな。
まず、5つあったパターンを1つに統合。
こんな感じでどうだ。
aa:a1a2
ab:a2b3
ac:a3c4
2文字いっぺんに文字置換する。
a1は、侍魔法言語パターン1のaの台詞。
a2は、侍魔法言語パターン2のaの台詞。
b3は、侍魔法言語パターン3のbの台詞。
a3は、侍魔法言語パターン3のaの台詞。
c4は、侍魔法言語パターン4のcの台詞。
これでランダムに近くなるだろ。
1文字余ったら最後に文字置換。
こんな感じでいけるはず。
26文字掛ける26文字の総当たりのデータを作るのはそれなりに時間が掛かるけど、まあ単純作業だ。
3時間ほどで完成。
試しに警戒魔法でやってみる。
――――――――――――――――――――――――
文字置換スキル
┌────────────────────┐
│侍魔法言語変換 ▼│
└────────────────────┘
【Sound the alarm when enemies approach】
📕
【掛かれ!! 一番槍は誰ぞ!! 忍者じゃ? 刺客か? 槍じゃ!(驚) 曲者じゃ!(驚) 茶器!(驚) そなたにはこれを与える!(驚) 茶の湯。(笑) これも褒美ぞ。(笑) [幕]むっ…… これは敵わぬ…… やるのう。ここからじゃ。く…… 誰ぞ呼べ…… [幕]そりゃ!! 活路を開いた、突撃いたせ!! 卑怯な…… 起請文を破ったのか…… ザシュ(斬撃)♪ わしが憎いのか(舌打ち音)♪ 小姓! 早馬の用意を申し付ける! 本陣。我が方の本陣はここじゃ。[幕]ブオー、ブー(ほら貝)♪ 黒鉄来い、ピー(口笛)ヒヒーン(馬)♪ 討ち死に!
――――――――――――――――――――――――
この呪文の台詞に使われている種類は55種類ぐらい。
前の呪文はこれ。
【掛かれ!! 一番槍は誰ぞ!! さっ、一献。(笑) 水杯じゃ、勝って祝杯ぞ、はははっ。(笑) 槍じゃ!(驚) 芸をひとつ。(驚) 天下。(笑) 天下を取った暁には望みの恩賞を与えるぞ!(笑) じゃのう。愉快じゃのう、もっと楽し気な顔をせんか。[幕]おー!!!!!!(
これはざっと数えて44種類。
改良の結果、2割の台詞の種類が増えた。
全部違う台詞だと64種類。
そう考えると大きな進歩。
「へっくし!」
布団なしで草原で昼寝は冷えたようだ。
それであんな夢を見たんだな。
怪我の功名って奴だろう。
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