第29話 改めての誓い
推測だが、リューなんちゃらは恐らく催眠術士だろう。
「少し、貴様の脅威度を上方修正したぞ。賞金も懸けた」
レスティガーの声。
ちょっと、おかしくないか。
かなり消耗しているなとか、言っても良さそう。
俺ならそう言って、このあと100人はいるぞとか、はったりを利かせる。
懸賞金を懸けるってことは、テーテンクンストの機嫌が悪くなる行為だろ。
お前達の門派は役立たずって言っているようなものだ。
「へぇ、テーテンクンストは手を引いたのか?」
かまを掛けてみる。
「いや、あいつらは面目を潰されたから、次は必ず仕留める。金は要らないと言ってたぞ。目を付けられたから、安心して眠ることはもうできない。覚悟するんだな」
ああ、契約がいったん白紙になったのか。
なるほどね。
返ってきた依頼金を賞金に回したのか。
分かり易い奴で助かるよ。
「頑張れよ」
「ふっ。自分で首を絞めて死ね!」
あっ、体の自由が利かない。
催眠術の影響が残ってた。
「【翻訳】」
――――――――――――――――――――――――
翻訳スキル
┌──────────┐ ┌──────────┐
│日本語 ▼│→│英語 ▼│
└──────────┘ └──────────┘
催眠術を解除。
🎤
Release hypnosis
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「【文字置換】」
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文字置換スキル
┌────────────────────┐
│侍魔法言語パターン4 ▼│
└────────────────────┘
【Release hypnosis】
📕
【小姓! 誰ぞ、小姓を呼べ! 矢!(驚) 矢を放て、屋根に間者じゃ!(驚) 武者ぶり! 恰好より、手柄じゃ、褒美は出せん! 矢!(驚) 矢を放て、屋根に間者じゃ!(驚) 飢饉。偽の噂を流布したのじゃ。家老! 何か策はないか! 矢!(驚) 矢を放て、屋根に間者じゃ!(驚) [幕]曲者? どこの手の者じゃ? 一揆進軍!! ふむ、ここの峠で阻止するぞ!! ブシュ(斬撃)、死んだ…… 掛かれ、皆殺しじゃ…… 乱波? そうか、そのような策が? 天守じゃ。なんと抜け穴があると。家老! 何か策はないか! 火が!! 慌てるでない、煙玉よ!! 家老! 戦だと伝えよ! 】
――――――――――――――――――――――――
無詠唱。
「げほっ、げほっ」
「しぶとい奴だ。その適応力はゴキブリだな」
「最後に生きてた奴が勝ちなんだよ。戦いで逃げても負けじゃない。死ぬのが本当の負けだ」
「ほざけ……」
去ったな。
暗示が戦いの最中でなくて良かった。
時間が経つと薄れるタイプの暗示かな。
まあ、危機の連続だ。
3大門派を舐めていたわけではないが、予想外にやる。
最初の方のザコで油断してたよ。
フェアフェーレンには何度も助けられた。
俺が何もしないで、逃げる可能性もあるのに。
臆病な奴なら田舎でひっそりと暮らすのを選択するだろう。
心の棘を気が付かないふりをしてな。
俺はどちらかと言えばクズな人間だ。
日本でも善人ではなかった。
悪人でもないが。
だが、譲れない部分はある。
旅は始まったばかりだ。
侍呪文帖を開いて、飛行移動を始める。
しばらく行くと、30人ぐらいの集団がいた。
そいつらは矢を俺に向かって一斉に放った。
矢は力場で止められ、空中停止。
「こっちの番だ。【翻訳】」
――――――――――――――――――――――――
翻訳スキル
┌──────────┐ ┌──────────┐
│日本語 ▼│→│英語 ▼│
└──────────┘ └──────────┘
一酸化炭素を発生させる。
🎤
Generates carbon monoxide
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侍呪文帖を開いて、酸素発生の魔法を起動。
「【文字置換】」
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文字置換スキル
┌────────────────────┐
│侍魔法言語パターン1 ▼│
└────────────────────┘
【Generates carbon monoxide】
📕
【かっかっか!(笑) 傾いておるのう。(笑) む……
――――――――――――――――――――――――
無詠唱。
しばらくして、集団はバタバタと倒れた死んだ。
灰にならないから、どこかの門派ではないらしい。
懐をあさって、金を頂く。
おお、結構あるな。
こいつら金持ちか。
おそらく賞金稼ぎだな。
路銀も確保したし、旅を続けよう。
この程度なら千人来ても怖くない。
「絶対にフェアフェーレンは助けるぞ!!」
きっと、レスティガーは聞いてるだろう。
フェアフェーレンにも伝わったと思いたい。
これからは、もっと激闘が続く。
きっと、ボロボロになるだろう。
だが、くじけない。
最強の魔法言語がある限り。
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あとがき
10万字に達したので、ここで第1部は終了です。
完結設定にして、いつか再開したいと思います。
6日で10万字超えは、かなりハイペース。
まあ、生成した呪文で7、8割、埋まってますけど。
実験としてはこんな感じですかね。
台詞データの面白みが足りない気がします。
種類も足りないし、ちょっと考える必要ありですかね。
台詞データの差し替えは、また時期を置いて、追々やりたいですね。
コスパ的には時給0.8円。
ちょっと安過ぎ。
いままでの最高が時給322円ぐらい。
ヒット作を書かないと、時給的には合わないですね。
ただ、呪文生成のノウハウは今後も役立つと思ってます。
なのでまあ良いかなと。
それにもう体力的に限界で、体調の良い時しか普通の小説は書けません。
暇つぶしには良いかなと。
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