僕達はすれ違ってしまうね

写真のフィルムの中の君の笑顔と共に

君が家に忘れっぱなしの傘が写っていた

君のお気に入りだった赤い傘だ

赤い傘はどうしようもなく可愛い子を選ぶが

君はそれに恥じないよう持っていた

だが、その傘は今は僕の家にある

君が取りに来る事はもう無いのだろう


僕達は別れたのだ

理由はどう考えてもわからないが

例えば同じ道の分岐点で選ぶ方向や

歩き出すタイミングがほんの少しズレていて

僕がそれに気付かなかったのだ


君もまた同じく


ドアの閉まる音がすれ違いの隙間を断絶する

出会ってくれてありがとうと


まだ言えない

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