宇宙のすべてを征服出来ると思っていた

宇宙のすべてを征服出来ると思っていた


幼い頃に星座がまだ信じられなくて

星々を手のひらで握ろうとした

握り潰そうとしてたのかもしれない

確かにあれは征服の兆しだった

銀河の光を目に焼き付けながら

微かに震える指先で


でも征服したはずの宇宙は

ただ静かに回っていて

手のひらからこぼれ落ちていて

夜の永遠に吸い込まれるようで

僕は悲しくなる


触れたのは空気

それも原子のひとつひとつなのに

星と変わりないのに

冷たく、柔らかく、微かに光を帯びて

孤独の中で漂っていて

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