努力という言葉は曖昧に使われがちである。一般的に「長時間の勉強」「粘り強い練習」「困難に耐える精神力」などが努力と呼ばれるが、それらは部分的な定義にすぎない。ここでは、努力を**「目標達成のために、継続的かつ戦略的に投入されるエネルギー」**と定義する。

私自身の経験を軸に考える。中学2年の二学期、私は一日10時間の勉強を始めた。当時の学年順位は下位であり、目標とする位置からは大きく離れていた。しかし数か月後、私は順位を100位上げることに成功した。この事実は、努力が単なる精神論ではなく、**具体的なメカニズムを持った「システム」**であることを示している。

努力の成果を論理的に説明するために、本書では宇宙、軍事、経済の三つのフレームワークを用いる。宇宙は物理法則に基づく「普遍性」、軍事は「戦略と戦術の体系」、経済は「投資とリターンの分析」を象徴する。それぞれの視点を勉強に当てはめることで、努力の仕組みを多面的に理解できる。