この作品を書く前、作者は多くの葛藤を経験したのだろう……読んでいる間、それがずっと頭の中にありました。リアルとファンタジーを違和感なくつなぐ知識と文章を目にしながら、そう感じることを止めることができなかったというか。
こちらの作品は、私が常日頃「助けてくれる手を正しく選べたら幸せに過ごせていたかもしれない人々」と考え表現したいと思っていたことにしっかりと向き合っています。同じテーマを元に小説を生み出したにもかかわらず、宇宙遊泳さんは「優しいファンタジー」私は「ホラー」となりました。この作品を読ませていただくのは今回で2回目ですが、わかってはいるのに同じ場所で泣きました。涙が止まらないのです。それだけ切なく辛い話なのに、読み終わったあとには優しい世界が待っていました。これは、宇宙遊泳さんの持ち味なのだと思います。
これからも私は「日常のズレ」や「助けを求めることを諦めないで」というテーマをホラーで書くかもしれませんが、宇宙遊泳さんのような優しい世界にも挑戦してみたいと思いました。