青い音
ashita
九月
人は何かに惹かれたがっていると思う
だけど
僕はその何かを見つけられないでいて
あと人は、というと
何だか偉そうで
心は、というと
何だか寂しくて
僕の筋張った手を見ながら
繰り返される日常に押し潰されそうになる
とき
駅のホームから見える銀杏の木に
あの目の覚めるような空の青と緑色に
揺れることを赦されたのだろう心
僕の命
優しい色を帯びる
人は何かに惹かれたがっていると思う
だけど
僕はその何かを見つけられないでいて
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