第4話

保健室から電話があったのは、平日の昼間、2時か3時のことだったと思う。

もちろん私は仕事中で、音声会議に参加していて、それでも時々学校から連絡が在ったりするので、たまに自分のスマホをチェックしていた。

その時も、たまたま会議は聞き手として参加していたので、スチール製のデスクの上で震えたスマホにすぐ気が付いた。娘の調子が悪いことは、すっかり頭から消えていた。それくらい、私は無頓着だったのだ。


結局、電話に出たのは会議が終わってからだった。


会議が終わった途端席を立ち、スマホを持ってフロアを出た。休憩室に向かうと、幸いにもだれも自社の人間がいなかった。私は、仕事中にプライベートの電話をするというちょっとだけ罪悪感を持ちつつ、スマホのロックを外す。

留守電に入っていたのは、娘の通う高校の、養護教諭の先生からのメッセージだった。

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