第12話ユウの過去

次に雷の前に現れたのは、薄暗い部屋の小さなユウだった。

壁に落書きをしながら、ひとりで笑っている。


「ほら、俺の友達だ!」

声は明るいが、目には寂しさが滲む。

雷はそっと見守る。触れられない。干渉できない。


壁の向こうから笑い声が聞こえ、ユウは必死に「孤独じゃない」と自分に言い聞かせていた。

雷はその場面を胸に刻む。

「ユウは……ずっと笑顔で隠してたんだな」


記憶は霧散し、雷は再び孤独な現実に戻る。






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