第二章:陰口を言わない
中高校時代の思い出。
そんなダサいわたしは、休憩時間はよく寝てるふりをしていた。なぜなら、陰口を聞こえないフリをしたかったからだ。
直接言われてないけど、なんとなくわかる。
後ろの席から「こいつキモいよね。」はおそらくわたしだろう。
陰口も言葉の暴力であることは変わらない。けど、直接悪口を言われるより、陰で言われたことが耳に入ってきた時のほうが傷つく。それと同時に、言い返せない状況で、他人を悪く言うのはカッコよくないと思っていた。
新卒時代の思い出。
陰口とは何かを考えた。陰口とは、その人の前では言えないこと。だと思った。
新卒で営業職として雇ってもらえたけど、数字を追いかける日々に疲れていた。それに、営業成績が悪かった。定例会議では毎回大きな声で怒られていた。もちろん、わたしが悪い。だから、ここでも上司の顔色をうかがっていた。上司が飲み会で誰かの陰口を言ったときは一緒になって笑っていた。それに、わたし自身も他人の陰口を言っていた。
結局ダサいわたしのままだった。
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