第9話 水と樹

「よし、では、初めるぞ、まずは講義、その後に実践じゃ、と言いたい所じゃが…、」

『?』

「我はおまえさんの実力をまだ知らん、じゃから、試合をするぞ、」

『は?』

「全力でかかってこい!カッカッカ!」

『ボコボコにされる未来しか見えないんですが、』

「当たり前じゃ、ここでおまえさんをボコボコにできなければ、師匠なぞ名乗れん、」


それは確かに、


「そもそも、これはおまえさんの実力をみるための試合じゃ、ボコボコにはすれど再起不能にはせんよ、クックックッ」

『なるほど、じゃあ大丈夫ですね…、とはなりませんよ!』

「大丈夫大丈夫、多少の怪我なら我が直してやる、と、言ってもおまえさんは一眼見ただけじゃ、怪我してるかわからんが、」

『そうですね、そういえば、師匠はなんの魔法を使えるんですか?』

「ん?我がつかう術か?ああ、水と樹じゃ、」

『樹?どんな魔法なんですか?』

「クククッ、面白い術じゃ、試合で見せてやる、では、初めるか?」

『はぁ、お願いします、』

「うむ、初めようか、あ、ちょいと待て、周りに被害が出ないようにする、」


そう言い指をパチンと鳴らすと、地面が揺れ、周りから木の根がでてきて壁を作っていく、


『これが、樹の魔法』

「そうじゃ」

『すご…』

「これでよし、では、初めようか、」

























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