ダメだってわかってるよ

ちみ

第一話不思議

中学3年生になった私「古屋 陽葵 (ふるや はるき)」

離任式の際、放送委員会や部活の顧問で、悩みを聞いてくれたり、仲良くしてくれたおじちゃん先生と離れてしまい、これからの学校生活に期待はしていなかった。

てっきり私が3年生のときもいると思って私は放送委員の副委員長になった。


今日は春休み中の登校日、新しい顧問の先生に委員長の「七瀬 美菜(ななせ みな)」とあいさつをしに行った。

生徒会代表の先生に名前を教えてもらって、職員室で名前を呼んだ。

「瀬戸 有輝先生いらっしゃいますか?」

優しそうな先生がいいなとか期待してたけど、あくまでも「委員会の顧問」関わることは少ないだろう。

「は~い 僕です」

声は優しそう

「放送委員の委員長になりました。七瀬 美菜と」

「放送委員の副委員長になりました。古屋 陽葵です」

自己紹介をした後は、今までにどのようなことをやってきたのかなどを話し合った。

話してみた感じまだ性格はよくわからなかったけど、とりあえず厳しい系ではないことはわかった。

見た目は少したれ目で普通体系、別にイケメンってわけでもないし、不細工っていうわけでもない。

「「ありがとうございました。これからよろしくおねがいします」」

私とあなたの関わりはここから始まった。


入学式

新しく入る先生の紹介をする中で瀬戸先生を見つける。

担当は技術。

技術ってことは授業でもお世話になるから一応関わらないとなのか~とか、

あぁおじちゃん先生戻ってきてほしいとかどうでもいいことばかり考えていた。

入学式が終わり、普通の日程になっていく。

1年生の所属する委員会が決まり、初めての委員会をする。

私は気を許した人にはうるさいが、気を許さないとずっと無言だから先生側の印象は「静かな人」だろう。

委員会中も必要最低限しか話さない私。

そこからは今まで通りの登校→授業→下校という平凡な1日を過ごしていった。


初めての技術

技術の授業ではパソコンを使ってプログラミングを行った。

席の周りがずっと仲の良い男子だったから少しうるさくしてしまった。

それでも真剣に授業は受けた。

私は元パソコン部部長。

どこからその情報をつかんだのかはわからないけど、瀬戸先生は私のところによく来るようになって、「さすがっす」とか「師匠」のように優しめにからかってきた。

別に嫌な気にはならないし、正直ちょっとうれしかった。

個人的にはみんなより先に挨拶をして顔見知りだから来るのかなとか思ってた。

「今日の授業はここまで~」

そういって初めての技術の授業は終わった。


距離感

委員会も大変になってきて瀬戸先生と話す機会は一気に増えた。

美菜ちゃんと行く時もあれば、一人で行く時もある。

「アンケートについての放送をするので文章の確認をお願いします」

今日は文章の確認を一人でお願いしに行った。

私のパソコンを開いて渡そうとする。

けどこっちに顔を近づけてパソコンを覗く。

ドキッ

耳が真っ赤になっている気がする。

仲がいい男子は恋愛対象に見てないから手をつないだり、近くに行ったりも別にできる。それなのに、、

男子になれてないだけだ。

顔が急に近づいたからびっくりしただけ。

そう言い訳を心の中で思いながらも確認は終了した。


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