軽いタッチではありますが、1つ目のテーマとしては、封建的な家族や社会の中で、登場人物たちが人間関係や立場に悩み、最終的に悲劇を迎える様子を描かれたということ。
今の時代であれば、おまつが過剰に謝る時点で既にモラハラ扱いになってしまうのですが、この時代だと、こうなってしまう。
これは、人間の弱さや、社会的な立場による不正義を象徴する記述だと思います。最終的には無縁仏として扱われたおまつの魂がこいさんに呪いのように現れるのが非常に私には印象的でした。
2つ目のテーマとして、梅の花に象徴されるあの病気をテーマにされたということ。
梅の花の描写が、悲しみと罪の象徴として効果的に使われているように感じました。
そして、あの病気は比較的感染しやすい。
最近流行っているようです。若い方は、知らないかもしれません。その存在すら。
その警告の意味もあるのかなと思いました。
このような2つの柱から成り立つ短いストーリーです。読んで欲しいなぁ。いろんな人に。