僕のノルウェイの森

いしくらひらき

高校三年の頃

東京の大学では文学部に合格したが、自分は文章を書くのが下手で、

他の学部に進んだ。


高校で最もお世話になった恩師は担任ではなく、歴史の先生だった。

合格の報告に真っ先に訪ね、お礼を述べた。


北高の3年で音楽部の部長になったとき、僕は先生に

「先生、クラブにロックバンドを作ってよかですか?」

と頼んだ。

先生は笑って、

「ありゃ、不良のすることたい。だめばい」

と言った。


それでもロックをやりたいという気持ちは消えず、東京へ行こうと決心した。


大学受験が近づくと、親と約束を交わした。

現役での大学に受かれば親元を離れてもよい。

浪人するならの大学に進学すること。


慶応を受けたいと言うと、養父は

「慶応はだめばい。ありゃ不良の行くとこ」

と猛反対した。

それでもうひとつの大学に決めた。


高校時代はに宮前通りにある「紫煙」という喫茶店にたむろし、映画が好きで、遊び人だったかもしれない。

成績も悪かったので、両親は東京の大学に受かるとは思っていなかったのだろう。



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