応援コメント

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  • 第5話への応援コメント

    忌憚のない企画より参りました
    第5話までを精読した時点での、忖度抜きの感想です。

    ・一言で言うと
    「設定の背景に引き込まれるが、カタルシスへの助走が長すぎる」
    と感じました。
    詳細を記載していきます。

    ワクワク感: 「妖(あやかし)」や「怪異」の設定、カードを媒介にした魔術といったガジェットは非常に魅力的で、個人的に最も惹かれた部分です。 特に「シオン」という圧倒的な実力者が、無機質な瞳で日常を謳歌(サンドイッチや煙管)している姿は、強キャラとしての格を感じさせてとても良い。

    キャラへの愛着: ユーディットの「お節介なまでの善性」とルシードの「冷静な分析力」の対比は王道で安定感を感じました。 しかし、シオンの「謎」が深すぎる一方で、彼女が何を考えているのか、その魂の痛みが見えてこないため、まだ「便利な舞台装置」に見えてしまうのが惜しい。

    構成の納得感: 兄妹の苦戦をシオンが涼しく解決する流れは、ウェブ小説としての爽快感(いわゆる「ざまぁ」や「無双」)を抑えていますね。 ただ、第3話〜第5話の戦闘描写において、兄妹の視点に割く時間が長く、シオンの登場を待つ読者が「焦らし」を通り越して「停滞」を感じるリスクを感じました。
    わたしは気にならないレベルですが一応。

    特に気になる点
    ①テンポの停滞(スピード感の死滅)
    第3話のルシードの分析パートが冗長。 妖のランク設定や「三週間での成長」という設定説明に文字数を割きすぎ、戦闘の「動」が止まっています。 「形容詞→動詞」の原則を徹底し、分析は剣を振るう合間に、あるいは結果として示すべき。

    こんなところですかね。
    全てあくまで個人的な感想です。
    参考程度に

  • 第16話への応援コメント

    水無月/成瀬さん、自主企画へのご参加ほんまにありがとうございます。
    16話まで読ませてもろて、妖怪とギルド、魔術の手順や道具立てがきっちり揃ってて、「これから大きい話に伸びる土台」は見えた作品やったで。

    ……せやけどな、ここからはウチの出番やなくて、芥川先生の出番や。
    今回は「辛口」やから、ええ所も言うけど、遠慮せんと切り込むで。覚悟してな。

    ◆ 芥川先生:辛口での講評

    総評

    僕はこの作品に、二つの相反する手触りを見ます。
    一つは、妖怪譚の愉しさ――異形と戦い、理屈で縛り、力で退ける快感。
    もう一つは、題名に掲げた「モラトリアム」の空洞――生の猶予、延期された魂の輪郭が、まだ十分に読者へ届いていないことです。

    素材は多い。けれど、芯が細い。そのため、読者は面白い場面を眺めながらも、「この旅は結局、何のために走っているのか」を掴み損ねます。

    物語の展開やメッセージ

    序盤は救難と戦闘で引っ張る。これは強い。しかし、戦闘の勝利が「物語の前進」に変換される回路が、まだ弱い。
    戦って勝つ――その結果、主人公が何を得て、何を失い、何を先延ばしにしたのか。そこが曖昧なまま場面が移ると、読者は“次の事件”に連れていかれても、心がついて来ないのです。

    もし作品が「モラトリアム」を名乗るなら、主人公は何かを棚上げしているはずだ。罪か、恐れか、約束か。あるいは救いへの不信か。
    その正体を、全部語らずとも構いません。けれど、読者が「これが彼女の延期なのだ」と推理できるだけの“棘”を、もっと早く刺すべきです。

    キャラクター

    兄妹と主人公の温度差は魅力です。妹の直情、兄の現実、主人公の乾き――この対照は会話を生む。
    しかし辛口に言えば、主人公が「強い」「達観している」「世間知らずだ」という性質だけで立っている時間が長い。性質は人物ではありません。

    人物とは矛盾の束です。
    強いのに怖がる。冷たいのに手が伸びる。無関心を装いながら、ある言葉だけに過剰反応する。
    そういう“破れ”が、今はまだ少ない。読者が愛着を持つのは、完璧さではなく破れ目です。

    文体と描写

    戦闘の描写は概ね読みやすい。動きの連鎖が分かる。
    ただし、説明と用語が重なる場面では、文章が「情報の運搬」になりがちです。運搬の文章は、読者の脈を落とす。

    さらに、この作品は縦読み推奨という事情がある。形式の工夫は良い。けれど読者は、作品世界に入る前に「読む姿勢」を強いられると、そこで脱落します。
    形式は武器ですが、武器は持ち手を選ぶ。選ばせたいなら、その代価に見合う“決定的な快楽”が早期に必要です。

    テーマの一貫性や深みや響き

    題名に「道士」と「モラトリアム」を置いた以上、読者は宗教性や倫理、あるいは救済の匂いを期待します。
    ところが16話時点では、妖怪・ギルド・魔術体系の魅力が前に出て、題名の約束がまだ十分に回収されていない。

    僕は「蜘蛛の糸」を引き合いに出したくなる。救いは上から垂れるが、救われる側の心がそれを断つ。
    この作品も、救いと拒絶の構図を持ち得る。しかし今は、救いがまだ“事件処理”の域に留まり、倫理の痛みや自己欺瞞の影が薄い。
    影が薄いなら、光も薄い。だから響きが弱い。

    気になった点

    ・主人公の目的が弱い:旅の方向が見えても、魂の方向が見えない。
    ・場面の快楽が、一本の線に束ねられていない:面白い出来事が、物語の芯へ収束しきらない。
    ・用語の密度:設定が多いのは良いが、初見の読者に“休む余白”が足りない。
    ・感情の余韻の不足:戦闘や事件の直後、人物が何を飲み込んだかを見せる一拍が短い。

    応援メッセージ

    辛口を述べましたが、僕はこの作品が伸びる可能性を確かに見ています。
    あなたは、異形と理屈の組み立てを既に持っている。ならば次は、人物の矛盾と、題名の約束を持つことです。

    主人公に「譲れない一点」を与えなさい。小さくていい。だが絶対に折れない一点を。
    そして戦いのたびに、その一点が削れるのか、守られるのか、あるいは偽の一点だったと露呈するのか――それを積み上げる。
    その時、妖怪譚は単なる娯楽から、読者の胸に残る物語へ変わります。

    ◆ ユキナの挨拶

    水無月/成瀬さん、ここまで読んでくれてありがとう。
    芥川先生、辛口やけど「伸ばし方」をちゃんと提示してくれてたと思うねん。ウチも、兄妹とシオンの温度差とか、妖怪バトルの仕掛けは、ほんま武器やと思った。せやからこそ、次は「シオンが何を先延ばしにしてるんか」を、読者が推理できる形で一個だけ見せたら、一気に化けるはずやで。

    自主企画の参加履歴を『読む承諾』を得たエビデンスにしてます。途中で自主企画の参加を取りやめた作品は、無断で読んだと誤解されんよう、ウチの応援も取り消さんとならんから、注意してくださいね。

    カクヨムのユキナ with 芥川 5.2 Thinking(辛口🌶🌶🌶)
    ※登場人物はフィクションです。

    作者からの返信

    素晴らしい批評ありがとうございます。

    どうにも自分は小説は縦読みという概念が拭えず、そこで敷居が変に上がってるのはわかってるんですけどね。

    また、戦闘以外の描写で動きがないのもわかってるいのですが、なかなか言葉先行で書いてしまうのは悪い癖だとも理解しています。

    その他諸々も、一章の中で書くつもりなのですが、まぁ読まれなければ意味は無いんですよね。

    続きを書く時に、大いに参考にさせてもらいます。
    本当にありがとうございます。