破戒

脳病院 転職斎

第1話

その日、俺は女から汚物扱いされ、自己嫌悪を抱えて中洲の風俗に行った。


「お前の心と体は醜い。お前に生きる価値はない。」


そう言われて、女という神々しいモノを汚したいという願望に駆られた俺は、風俗嬢に跨った。


「あなたの目、とても悲しそうな顔をしてる。

今日はあなたの好きなように私を弄んで下さい。」


風俗嬢はそう言ったが、俺の頭には汚物発言がこびりついていた。


何故だか分からないが、今日は女を抱けそうにない。俺はセックスを中断しようとした。


すると女はこう言い放った。


「ゴムは付けなくていい。あなたがイクまで私は待ち続ける。私を犯して!」


俺は女の中に全てを放出した。

これで俺の頭から汚物発言は消え去るだろう。


俺は店を後にして家に向かった。


その時に俺は気がついた。

お店に財布を忘れていた。

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破戒 脳病院 転職斎 @wataruze

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