だい26にゃ・ちばしった瞳
それは、皆が寝静まる夜遅く。
「うぅ~ん……むにゃむにゃ~。んが! ん、んぐぅ~」
静かに、しかし、着実に忍び寄る気配がしていた。
「うっへへ~、もう食べれないよ~……ちゅっぱちゅっぱ」
爛々と輝いた獲物を見つけた時の目。
いや、見つける前からこうなっていたことを考えると、何か切っ掛けがあったのかもしれない。
そんな忍び寄る気配にも気づかずに僕はぐっすりと眠っていた。
「おっふぅ! ん~むにゃぁ~……うっへへ~シャオた~ん……」
「ニャ……ニャァ、ニャァニャァ……」
その目は血走り、八重歯を覗かせながら舌なめずりをしていた、
そして……。
「ニャ! ニャァァァーーーーーン!!!」
「ゲッフウゥゥゥゥ!!」
思いっきり圧迫されるお腹に、口から溢れ出る空気。
僕はビックリして跳ね起きようとしたが、起きられなかった。
「な、なななな、なに!? なんなの!?!?」
あたふたしながら視線を向けると、そこにはギラギラと輝く猫目が見えた。
「ヒッヒイィィィィ!! ぼ、ぼぼぼ、僕を食べても美味しくないから!! ま、ママ――!!」
「ニャァンンン!」
猫撫で声を出しながら
「あ、ん! だ、だめ! わ、私には夫と子供がぁぁばばばばばばばば!!」
押し返すように体を押すと、何か『ふにゅ』っとした手ごたえがあった。
なんだろうと、手を『もみもみもみもみもみもみもみもみ』動かすと『ニャンニャンニャンニャンニャンニャンニャンニャン』上から聞こえてくる。
僕は改めて襲ってきたモノを見る。
「なにしてんねん、猫耳剣士ちゃん……」
僕の呆れた声に答えるように、
「ニャァンニャーン」
と、目を血走らせながら、返事かどうかも分からない鳴き声を上げていた。
「あ、これ。アカンやつや……」
今まで顔を赤くしてチラチラ見ていた
いや、それはもう大人しそうな子がこんな事してくれることに大興奮しますが、同時になんで? とも疑問に思う訳です、はい。
「ッフー! フー! カプ!」
「おっひゃぁぁぁ!」
八重歯を立てて僕の鼻に甘噛みする。歯が食い込んで結構、
さらに、僕の体を
本当は、服でも取ろうとした動作をしていたみたいだけど、僕、全裸だから。
「フー! フー! ニャンニャン!」
「あ、ちょっと痛い! あ! ん! で、でもこの痛みがだんだん気持ちよく……っうぅ!」
僕の体を軽く爪で引っ掻きながら、
「っんっぐ!?」
さらに、僕に濃厚なKISS! をしてきた。勿論、濃厚な唾液交換しながら舌をベロンベロンする方だ。きもちよす……。
僕は猫耳剣士を抱き寄せようとすると、腕に噛み付いてきた。
「っあだ!?」
な、なんなの? こっちから攻めちゃダメなの!? もしかしてSなの!? そうなんでしょ!!
噛み付かれて少し血が出たのを猫耳剣士がぺろぺろして、また濃厚なKISS! をし始める。
しかも、自分で着ていた服を引き千切って、慎ましくも美味しそうな実が
あ、アグレッシブ……。
もう、襲われるのに身を任している。でも僕の桃のようなお尻は止めてね……。
「ハフハフ! ニャン! フーフー!」
延々と『ぺろぺろぺろぺろ』される事数十分。
やっと異変を感じ取ってくれたのか、僕の寝室の扉が開いて誰かが入ってきた。
猫耳剣士が一瞬後ろを振り向いて警戒したが、興味を失ったのか僕に向き直ってまた続きをし始める。
特に気にしなかったって事は、変な人じゃないってことかな?
取り敢えず、助けを求めよう。
大丈夫、冷静に言えば、仲間に襲われていたとしてもきっと助けてもらえるはず。
「た、た! たしゅけてぇぇぇ!!! 噛まれてるの! 腕から血がががががががが!!」
僕の悲痛な叫びに、さっと現れたのは猫耳拳士だった。
「ニャン?」
なんだかいまいち分かってなさそうな顔で、僕と猫耳剣士が
「……」
「……」
凝視している。
「あの、聞いてます?」
「……ニャァ? ニャンニャン?」
何故か、猫耳拳士も脱ぎ始めて僕の隣で正座し始める。
「ッファ!? どうしてそうなるの!?」
「
なんか、幻聴が聞こえた気がするが、きっと気のせいだ。
だが、確かに混ざっている。既に、僕の
猫耳剣士が僕に覆いかぶさって見えないが、見えないからこそ、とっっってもゾクゾクする!!
つんつんと触られていた感覚から、突然息が吹きかかってきた。
「おっひゃぁ!?」
「ニャーーン」(パク)
『じゅっぽじゅっぽ』と、音を立てながら吸い付かれる。
「しゅ! しゅごいぃぃ!」
凄まじい吸引力で僕の
「あ! んっふ! こ、こんなの初めてぇぇぇ!!」(っぽ)
「フー! フー! ニャンニャン!」
猫耳剣士が慎ましくも美味しそうな実を僕の口元まで寄せてくる。
もしかしたら、もしかしなくても、舐めろってことだろう。
「んっへへ! 反撃の時間だ! ぺろ! ちゅーーーーーーーーー!! ちゅっぱちゅっぱ!」
「ニャァ!? ニャンニャン! ニャーーン! ニャンニャンニャン!?!?」
「ニャァ? じゅっぷじゅっぽじゅっぽ! ぺろぺろ、じゅっぽじゅっぽ!」
上に下に周りにと舐めまくってから、オヘソにいく。
「ニャァ!? ンニャンニャァ!?」
急に反応が激しくなって、猫耳剣士が騒ぎ始める。猫耳拳士の方はマイペースに『じゅっぽじゅっぽ』している。
反応からして、もしやココが弱点なのか!?
さらに激しく責め立てるべく、猫耳剣士の腰を抱き寄せながら吸い付く、猫耳剣士は逃れようと大きく体を仰け反らす。
「うっへへ! お嬢ちゃん逃げれると思うなよ! ――魔装身体強化!」
「ニャァーーー!?!?」
「むっちゅ! むっちゅちゅちゅ!! れろれろれろれろ!」
「ニャン! ニュニャニャンニャン!? ン! ニャァーーーーーーン!?!?」(びくんびくん)
猫耳剣士が激しく痙攣しながら、力が抜けたように僕にしな垂れかかってきた。
息は荒くて、若干汗もかいている。
っふ。イったか……他愛もない。
「っふおぉぉぉぉ!?!?」
だが、油断した隙を狙って猫耳拳士の方が、舌を
『れろれろ』と、舌を動かしながら僕の桃尻に到達する。
「あ! んっふぅ! まって! ま、まだ心のじゅんびぃア゛ア゛アア゛ァァァァァァァ!!!!!!」
『ズブ』っと差し込まれた舌に、新たな快感を覚えながらも『びくんびくん』と痙攣してしまった。
「我が人生に……一片の悔いなし……」
僕はチカチカする視界から逃れようと目を瞑って、そのまま寝てしまった。
=☆=★
朝。
ベットの上で正座する僕と、同じくベットの上に正座する猫耳剣士がいる。猫耳拳士の方は僕の
「どうしてあんなことしたの?」
猫耳剣士にそう質問するが、ただただ顔を真っ赤にして手で顔を覆うだけで答えてくれなかった。
いやいや、あれだけの事しといて初心な反応してるよこの子。
『ニャンニャン』言いながら顔を抑えて
まぁ、昨日の反応からしてムラムラしちゃったんですかね? もしくは発情期?
そういえば前に村に遊びに行った時も発情期に入ったのか、そんな感じがする猫耳少女が何人かいたな。前はいなかったと思ったんだけど、たまたまかな?
まぁ、取り敢えず。このまま朝食食べて、どっか遊びに行くかな~。
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