世界観の設定が実に細やかだ読み終わった時に感じた一番の印象はこれだった。物語が進むにつれ徐々に強く濃くなっていく世界観は意外性もあり、ストーリーの先を強く期待させてくれた。世界観での意外性だけでなくストーリーでは王道的な部分もしっかり押さえてあり、読み手側としては実に安心できる。世界観のスケールは大きい方が好きという方には特にお薦めできる内容。是非ご一読を。
まず世界には謎がある。それを紐解く旅に出るのが読書だと思う。ゲーム実況のような、誰かにエスコートされて物語世界を楽しむのが、今や悲しいことに一般的で、“謎”は鳴りを潜め、“不思議”は息を殺して…続きを読む
よく練られ確立された世界観である一方で、其処に住まう人々の思考は普遍的。キャラクターの感情も行動も、納得できるものばかりで感情移入がしやすく、独特の世界観、予測のつかない展開のなかでも、すらすら…続きを読む
この作品では、あらすじにも書かれている通り、主人公の少年ノルドの住むメイリベルの町は『果ての壁』と呼ばれる壁で覆われている。何故『果ての壁』というものが存在しているのか?誰が作ったものなのか?向こ…続きを読む
現時点では未だ全容が見えない世界を、壁の内側、外側から主人公を通して共に解き明かしていく感覚が面白い。流麗な文章でありながら口当たりは決して甘くない、そこに惹かれます。戦う少女をこよなく愛する私はヴ…続きを読む
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