「貢ぐ」という言葉はネガティブですが、「推す」という言葉はなぜかポジティブになる。
現代の言葉の錬金術ともいえる『推し活』にスポットを当てた作品。
24歳の主人公と、アイドル配信者への推し活にのめりこむ彼の交際相手。
思うがままに生きる彼と、翻弄される周囲の姿がテンポよく描き出されていきます。
特に秀逸なのは卑猥な言葉を叫ぶシーン。
最高です。
ああ、もう最高です!
卑猥なことが最高なのではなく、卑猥な言葉を叫ぶことによって、芸能とは、再生数とは、高評価とは。現代人が持つ価値観に鋭く切り込んでいるように私は見えました。
またラストシーン。
『推し』という言葉を新しく定義し直したところが美しいと感じました。
推せる『推し』と推せない『推し』。
言語化できない二つの違いを、物語の中で紡いでいます。