若く、幼い見知らぬ同士が、共に『死』を求めていると知ったことから始まる、3日間の2人旅。早過ぎる『死』を躊躇いもなく選んで進む彼らの悲しい『生』に、為す術無くページを捲るうちに、彼らの弱さ幼さは、実は誰もが多かれ少なかれ身に覚えのあるもので、だからこそ、つなぐ手の温もりの、かけがえのない大切さが、読み手にも鮮やかな印象を与えてきます。
とても丁寧に、繊細に描かれる旅の情景は、まさに彼らと共に旅する如くで、わずかながらも その手に残る優しさを2人が出し合うことで、『死』に向かう筈の旅の行方が、少しずつ変化していく様を見事に描ききる筆力には脱帽です。
絶望が希望に変わるまで、甘く切なく残酷で美しい、乱反射する宝石のような輝きを放つ旅の記録を、是非あなたの目でも見届けてほしいです!
その輝きに見合うだけ、たくさんの星を上げたくなるような、BLの域を超え、人と人、命と命の繋がりの有り様までも示されているような、深みのある生還記です。
私の拙いレビューでは、伝え切れないところもあるかと思いますので、是非ご一読を!