父を亡くして以来、一人きりの母。
一人暮らしにはいささか広すぎる実家に、七〇過ぎの彼女がぽつんといる状態。
モノは増えていて、将来的には障害物にもなってくるだろう。
無用な事故は避けたい。そう考えた私は家財の整理を始めることにした。
作業は順調に進んでいたが、母はことあるごとに「動かさないで」と発言する……
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導入の時点でリアリティのある作品。
似たようなシチュエーションになっている三十代、四十代の人は相当いるんじゃなかろうか。
あっさりした雰囲気ではあるものの、ご無沙汰の家族の距離感ならこんなものだろうという感じもする。
仲の良し悪しとか、個人の思いみたいなものとは関係なく、それぞれの生活というのは動いていて、現状があるのだろうと考えさせられた。