作者さまの心がこもった短編集です。もしかしたら、読む方によって色々な解釈ができる、心の写し鏡のような作品だなと思いました。一人で静かな夜を過ごしているとき、何かに迷ったとき、忙しい日々に疲れてしまったときなどに読まれると、きっと新しい何かに気づけるのではないかと思います。深いけど、深くは語らず。寓話のような、詩のような。なんだか癒されて、でも、きっと心強くなれる作品だと思いました!!
「僕」の静かな時間が、とても印象に残りました。「向こう側へ行きたい」と思っていた僕が、帰れなくなった星を抱いて歩き、空へ帰してあげる。そして最後に、自分も「……帰ろうかな」と思う。その流れがとても好きです。何か特別な言葉を交わしたわけではないのに、空へ戻った星が僕の上で光っている。読み終わってからも、その小さな光がしばらく残っているようなお話でした。