第5話

p1

トウヤ「スマホを取り返した! 今度こそ帰還手段を探すぞ!」

→スマホを掲げて嬉しそうに意気込むトウヤ。


トウヤ「手がかりがありそうな場所を知らないか?」

ライカ「それなら冒険者ギルドね」

→やる気満々のトウヤ。

→ライカが提案。


ライカ「ギルドの調査力は世界一よ。帰還魔術の情報もあるかも」

トウヤ「なるほど! じゃあさっそく行こう!」

→得意げに説明するライカ。

→拳を掲げるトウヤ。


ライカ「ところで"えっちなでーた"は無事だったの?」

トウヤ「どこで覚えたんだその言葉ッ!?」

→青空にセリフのみ。


p2

【王都から南西にある街ファニル】

トウヤ「ここが冒険者ギルドか……」

→ギルドの外観(木造建築の立派な建物)

→建物前に立つ二人。


ライカ「ギルドのサービスを使うには冒険者登録が必要よ」

→ギルド内に入る二人。


職員「ご用件は何でしょう」

→受付に立つ職員が笑顔で対応。

→制服を着た美女。


トウヤ「冒険者の登録をお願いします」

職員「承知しました。ではこちらの用紙にご記入ください」

→受付前に立つトウヤ。

→羽ペンと羊皮紙を差し出す職員。


ライカ「受付の人、巨乳ね」

トウヤ「余計なことを言うな……!」

→少し離れた場所で記入を始めるトウヤ。

→ライカが後ろから囁き、トウヤが慌てる。


p3

トウヤ「おお、異世界の文字が自然に書けるぞ」

ライカ「勇者の特典スキルね」

→記入しながら感心するトウヤ。

→ライカが用紙を覗き込む。


ライカ「じゃあこれも読める?」

トウヤ「卑猥な言葉を書くなよォッ!」

→羊皮紙に何かを書き込むライカ。

→すぐさまツッコむトウヤ。

→二人の後ろ姿を呆れながら見ている職員。


トウヤ「魔術について調べたいことがあるのですが」

→気を取り直してトウヤが用紙を提出。


職員「そちらの本棚をお使いください。冒険に役立つ知識が揃っていますよ」

→職員がそばの本棚を指し示す。


p4

トウヤ「どこにも帰還魔術がない……」

→書物をめくりながら悩むトウヤ。


ライカ「珍しすぎて情報がないのね」

トウヤ「うーん、困ったな」

→書物を流し読みするライカ。

→困り顔で頭を掻くトウヤ。


勢いよく開くドアのアップ。


冒険者A「うおおおおおぉぉぉん! 不合格だああああぁぁっ!」

冒険者B「絶対に受かると思ったのに~~~!!!!」

→号泣する二人の冒険者が別室から飛び出してくる。

→どちらも世紀末っぽい厳ついビジュアル。

→コミカルな感じで。


p5

トウヤ「な、何だあれは……」

→呆気に取られるトウヤ。


職員「迷宮探索の人員募集に落ちた方々ですね」

→苦笑する職員が説明。


職員「勇者様が面接官ですが、朝からずっとこんな調子です」

→新たな冒険者が泣きながら別室から飛び出してくる。

→職員はセリフのみ。


職員「ギルド内の酒場もお葬式ムードですよ」

トウヤ(思ったよりブルーな雰囲気だ……!!)

→酒場を埋め尽くす不合格の冒険者達。

→引きのアングルでコミカルに。


p6

ライカ「トウヤ君も面接受けてみたら?」

トウヤ「この流れで言うか?」

→気さくに提案するライカ。

→怪訝そうなトウヤ。


ライカ「迷宮では色んなアイテムが見つかるわ。探索しといて損はないわよ」

→乗り気で説得するライカ。

→背後に様々なマジックアイテムのイメージ図。


ライカ「戦いは勇者に押し付ければ解決ね」

トウヤ「卑怯すぎないか……」

ライカ「冗談よ♪」

→ウインクするライカ。

→ドン引きするトウヤ。


p6

ライカ「ほら、話だけでも聞きましょ」

トウヤ「ちょっ、僕はやると言ってないぞ!」

→ぐいぐいとトウヤの背中を押すライカ。

→抵抗しながらもずるずる押されていくトウヤ。


トウヤ「相手がこの前の勇者だったらどうするんだ」

ライカ「サヤカちゃん? さすがに大丈夫でしょ」

→別室の扉の前で不安そうにするトウヤ。

→手を振って笑うライカ。


ライカ「国内に勇者は何人もいるのよ。そう何度も会うことはないわ」

トウヤ「だといいが……」

→励ますライカ。

→心配そうするトウヤ。


扉をノックするトウヤ。

→手元アップ。


p7

トウヤ「失礼します!」

→扉を開けるトウヤ。


トウヤ「樋口透弥です! 本日はよろしく……」

→ビシッと背筋を伸ばして入室するトウヤ。


トウヤ「お願い……しま……」

→部屋の奥で、サヤカが椅子に座っている。

→サヤカが驚愕して震えている。


トウヤ「す……」

→固まるトウヤ。

→背後でウキウキするライカ。


サヤカ「なんであんたがここにいるのよーーーーーッ!!!」

→ギルドの外観。

→サヤカの叫びが外にまで響き渡る。


p8

サヤカ「変態勇者! まさか私を追ってきたの!? ひょっとしたストーカー!?」

トウヤ「ち、違う! 偶然だっ!!」

→立ち上がってサヤカが机の上の書類や本をトウヤに投げつける。

→トウヤは身を庇いながら弁明。


ライカ「トウヤ君……」

トウヤ「なんでお前がそっち側なんだよ!?」

→ライカが怖がってドン引き。

→トウヤがツッコむ。


サヤカ「……本当に偶然なのね?」

トウヤ「ああ、誓ってもいい」

→壁際に避難したサヤカが念押し。

→トウヤは頭に刺さった羽ペンを引き抜いて答える。


サヤカ「…………」

→ジト目のサヤカ。


p9

サヤカ「面接は終了よ。迷宮探索に協力しなさい」

→腕組みをしてツンとそっぽを向くサヤカ。


トウヤ「え!?」

サヤカ「当たり前でしょ。あんたにはしっかり働いてもらうわ」

→驚くトウヤ。

→サヤカは睨みながら告げる。


サヤカ「あの時のこと、まだ許してないのよ」

トウヤ「うう……」

→下着姿で赤面するサヤカの回想(4話)


p10

トウヤ「どうか手伝わせてください……」

サヤカ「よろしい」

→土下座するトウヤ。

→満足そうに胸を張るサヤカ。

→コミカルに。


サヤカ「迷宮の最下層にある秘宝は、時空を操ると言われているわ」

→机に手を置いて説明するサヤカ。


サヤカ「つまり元の世界に戻れる!!」

トウヤ「なんだって!?」

→力説するサヤカ。

→驚嘆するトウヤ。


サヤカ「まだ確証はないけどね。調べる価値はあるでしょ」

→自慢っぽく語るサヤカ。


p11

サヤカ「あんたも早く帰りたいのよね?」

トウヤ「当然だ! 勉強の遅れを取り戻さないといけない!」

→問いかけるサヤカ。

→やる気満々のトウヤ。


サヤカ「じゃあ一緒に秘宝を見つけるわよっ!」

トウヤ「おーーーー!!」

→乗り気なトウヤとサヤカ。


ライカ「またラッキースケベ狙い?」

サヤカ「えっ、うそ……」

トウヤ「そんなわけないだろォッ!!」

→クスクス笑うライカ。

→引き気味のサヤカ。

→吠えながらツッコむトウヤ。


p12

場面転換。

→街の風景。


サヤカ「あんた以外にも採用した冒険者がいるのよ」

→街中を移動しながらサヤカが説明。


トウヤ「優秀なのか?」

サヤカ「そうね。迷宮探索のプロらしいわ」

→興味を持つトウヤ。

→頷くサヤカ。


ライカ「トウヤ君より強いの?」

サヤカ「もちろん! 魂を賭けてもいいわ」

トウヤ「どれだけ弱いと思われてるんだ……」

→尋ねるライカ。

→誇らしげに即答するサヤカ。

→悔しそうに落ち込むトウヤ。


p13

サヤカ「あの姉妹よ」

→指差すサヤカ。


エル「はじめまして、姉のエルと申しますわ」

→お淑やかに一礼するエル。


ネル「妹のネルだよ! よろしくねっ!」

→元気に挨拶するネル。


トウヤ「ト、トウヤです! よろしくお願いします!」

→やや緊張しながら名乗るトウヤ。


p14

ネル「照れてるー! かわいいーっ!!」

→トウヤの髪をくしゃくしゃにするネル。


エル「こらこら、からかってはいけませんよ」

→エルがトウヤの髪を撫でて直す。

→照れるトウヤ。


エル「大丈夫ですか? 汗がすごいですが……」

トウヤ「あうあ……へ、平気です……」

→前屈みになって巨乳を強調するエル。

→目を逸らして赤面するトウヤ。


サヤカ「ふざけてないで迷宮に行くわよ!」

ネル「はーい」

→サヤカが先頭になって歩き出す。

→ネルが手を挙げて続く。


p15

ライカ「…………」

→背後からエルとネルを注視するライカ(真顔)

→エルとネルはトウヤを挟んで歩いている。


ライカ(あのタトゥーは……)

→エルとネルの首元をアップ。

→魔王信者っぽい禍々しいタトゥーが小さく彫られている。


トウヤ「どうした?」

ライカ「何もないわよー」

→振り返って呑気に尋ねるトウヤ。

→いつもの調子で何気なく答えるライカ。


【これは一波乱ありそうね】

→歩く五人をやや俯瞰のアングルで。

→エルとネルの笑顔が少し怪しく見えるように。

→裏切りを仄めかせておく。

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