十六歳のノートの間取り図が、五十年後に娘さんの新しい家へ重なっていく構成に引き込まれました。大きな窓、暖炉、青いじゅうたん——歌の情景が丁寧でモチーフがすぐわかります。顔のない「あなた」の対比も切なく心に残りました。ただ、歌を聴いたときの切なさは、文章からはもう少し控えめに感じられました。「失われたもの」への痛みがあると歌の余韻により近づく気がします。短い中で丁寧に描き切った作品に感謝しています。ありがとうございました。