裏社会で生きる男は、いつしか凄腕の
スナイパーとして淡々と標的を消して来た。
彼の世界は スコープ から見る一点に
収束する。
いつからか広角や、俯瞰を 封印 して
しまったのだろう。
今夜も又、タスクとしての 狩り が
静かに始まる。標的は向かいのタワー
マンションに住む男。
そして 狩り は、始まる。
悪魔の様な螺旋階段を転がり落ちる様な
又、昇る様な。
死は、即ち 終焉 ではない。
恐怖など、既に削ぎ落として来た筈だった。
死を想う事などなかったものが、永遠に
死の 瞬間 を知る。
その恐怖たるや、まだまだ緩い。
死は、永遠である。
だが、ヒトはその言葉を誤解している。