不倫をされた妻が夫に対して復讐する。
最近、テレビ、ネット、果ては相談窓口までもそうした話で溢れているように思う。
だって実際多いよね、昔から。
この主人公も、まさにそうした女性の一人。
出産を機に夫が別の女になびいた。
だけでも意見なんて出来ないし、露骨に「アナタ不倫したでしょ!」と責め立てることも、様々な要因があって出来ないでいる。
では、どうやって復讐するのか?
外部からの力を借りて?
相手側に訴えて?
それとも人外の力を借りて?
答えは……
どこまでもリアルで、どこまでも強か。
復讐すると覚悟を決めた人は、誰よりも強い事を教えてくれる良作です。
ええ。すごく納得いったんですよ。
だって私も、知り合いにいるんです、こういう女性。
痛烈に心に響く、そして不思議と強く共感できてしまう読後感がインパクト大でした。
夫が不倫している。しかも一人くらいの「気の迷い」ではなく、一人と切れたらまた次の人、というような割と悪質な感じの。
そんな夫に対し、麻衣は「とある復讐」をすることを決めるが……。
この感じ、人間関係の機微として「すごく響くもの」があってゾワリと来ました。
夫婦関係は長年寄り添っていると割り切りもあり、ちょっとやそっとでは壊れなかったりもする。
でも、波風が立つことなく普段通りに過ごしていても、やっぱり心の中に「わだかまり」が残っていて、裏切りの事実を忘れることはないし、マイナスのポイントはずっと残り続ける。
夫としては「外での火遊び」を楽しみつつも、「恋愛」に疲れたり傷ついたりしたらちゃんと帰って来られる家もあることに安心感を得ているのかもしれない。
だから愛人と違って妻には妻の良さを感じて、本人なりに愛情を抱いているのかもしれない。
そんな身勝手な男に対して行われる「この復讐」。これは確かに効果的かもしれない。
夫婦関係の機微と、男の身勝手な感覚。そんな色々な感情の交錯具合に想いを馳せたくなる一作でした。
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