山口くんは殺し屋だから世間的には悪い人なんですが、そんな中で気まぐれに用具室から僕を出したんですよね。
山口くんにとっては何気なくやったことでも、僕にとっては救われたような気持ちになり、それからずっと山口くんのことを見て助けになりたい僕。
善悪なんてもともと人が作る法や規則によって決まるものではありますし、揺らぎがちなものではありますが、そんな中で相手がしてくれたことを大事にしてこの人を大事にしようと思える、それは愛とか恋とかいうよりは崇拝に近いですよね。
でもそれって一番覆しにくい反応で、4のラストあたりを読みながら「何がどうなっても僕はきっと山口くんをもう嫌いにはなれないんだろうな」と思いました。
自分を救ってくれるヒーローの出現、視点によっては不幸にも思えるそれは、確かに誰かの救済たりうるんだなあと思わされました。
それがくどくなく、淡々とした文章で語られながらも、気持ちの重さが端端から出てきて最高でした。
ありがとうございました!