残暑の公園にぽつんと置かれた黒いトランク——
その “何でもない風景” が、一瞬で怪異へと反転する掌編ホラーです🌳😨
好奇心に負けて近づいた少年が見たのは、人ならざる腕と琥珀色の瞳。
静かな描写なのに、じわじわと背筋が冷えていく恐怖が秀逸です👁️💧
ケースの中から聞こえる声の正体も、助けてくれたのか、別の意図があったのか、読後に想像が止まらない余韻が残ります🫣🔍
「怪しい物には近寄るな」という言葉が、物語の最後に “もっと深い意味” を持って迫ってくる短編。
日常の風景が一瞬で怪談に変わる瞬間を味わいたい人におすすめです📘🔥
『木陰に黒いトランクケースが置き去りにされていた』
という出だし(発想)は、アマチュアレベルでは完璧であろう。
これからどうストーリーが動くのかと、先を読む目が早まった。
星新一は他の物を捨てて、『発想』と『ストーリー』で勝負することにしたとエッセイで書いている。
この作者も、星新一は関係なく、本人の適正にもとづいてだろう、『発想』と『ストーリー』で勝負して、カクヨムでかなりの成功を収めている。千字から三千字くらいの短編で、毎回、星200を超えるのは、成功者と言ってよい。すごい。
しかし、しかしである。作者の贔屓者(ファン)である一読者の私としては、もうワンランク上の作家になってもらいたいと思っている。
そうなると、発想は合格点だが、その発想から生み出されるストーリーにまだまだ改善の余地があるように見える。
本作でも、安曇順平の名作怪談『アタックザック』を思い起こさせる、すばらしい冒頭文(発想)からはじまりながら、みなさんの高い評価を読んだうえで敢えて言うが、ストーリーを読んで、正直、私はすこし残念な気持ちになった。
この作者の短編を読んで、伸びしろを感じない者は少ないだろう。まだまだ伸びる作家である。
ではどうすればよいのか? 筆力で作者に劣るであろう私が言うのもなんであるが、まずは、もっと短編の名作を読むべきだろう。とくにその構成を分析してみるとよさそうだ。
そして、発想は時間をかけなくても問題ないので、発想を膨らませるストーリーの段階で、もっともっと時間をかけてみてはどうだろうか。よい発想が浮かんだら、早く形にしたいのはわかるが、そこをこらえて、今以上の完成度を目指してみるのはいかがか?
この発想を膨らませて、星500、星1000を超える短編を生み出すには、どうすればよいのだろうか、どういう工夫、流れが必要なのかと思いながら、頭をひねれば、星500、星1000が、この作家ならば実現するように、個人的には思うのだが。
ストーリーは努力で改善するが、おもしろい発想を思いつくのは才能がいる。であるから、作者のつくった作品をおもしろいと思いつつももったいないと思い、私はこのような、本当に書かなくてもよい文章を書いているのである。
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夏の名残りか。
蝉の聲が其処彼処に響く白昼の公園で、
ペットボトルの清涼飲料水を頼りに休んで
いると 異様なモノ が目に入る。
公園の木陰に 漆黒のトランクケース が
放置されていたのだ。誰かの忘れ物だろうか。
俄に 好奇心 が頭を擡げる。
そっと近寄ってみると益々、異様。
黒い革張の大きなトランクケースからは
何かが覗いていた……。
作者の掌編【ウルフアイ】の続編とも取れる
金色に光る眸。
西洋の魔性は陽の光に弱く、又トランクに
身体 を収めて移動するという。十字架に
聖水、更には或る種の植物を禁忌としている。
「怪しい物に近寄ってはいけないよ。」
それは身を以て世の裏側の瞑闇を教えて
くれたのだろうか…。