カクヨムという広大なネット小説の海。そこには「規約」という名の、決して越えてはならない高い壁が存在した。
前作から続く、シリアスで骨太なオカルトファンタジー。
しかし、作者にはどうしても譲れないものがあった。官能小説と見紛うほどの、圧倒的な叡智描写である。
容赦なく突きつけられる運営からの厳重注意。そして非情な公開停止の通知。
普通ならば、ここで筆を折るか、無難な表現に逃げるだろう。
だが、男(作者)は諦めなかった。
ルールの境界線、そのギリギリの際を縫うようにして、己の表現欲求と物語の完成度を追求し続けたのである。吸血鬼となったヒロインと対峙するシリアスな展開と、ひたすらに続く人類の叡智な物語。
この相反する要素を成立させるための飽くなき探求心は、まさに挑戦者の姿そのものであった。
これはただのファンタジーではない。過酷な環境下で表現の限界に挑み続ける、一人の熱きクリエイターの魂の記録である。