最初は軽快な学園ものとして楽しく読んでいたのですが、少しずつ日常が歪んでいき、気づけばかなり不穏な物語になっている展開が印象的でした。叶鳴の言葉が現実を変えてしまうという設定も面白く、何気ない会話さえ「この言葉の先に何が起こるんだろう」と考えながら読んでしまいます。特に、叶鳴が悪意だけで動いているわけではなく、憂を大切に思う気持ちから恐ろしい行動を取ってしまうところに、怖さと同時に切なさも感じました。明るく可愛らしい日常と、少しずつ壊れていく世界の落差が強く印象に残る作品です。