calulating circulation

高瀬璃音

calulating circulation


​肋骨のすきまに春を飼い慣らすピンセットから逃げゆく羽虫


​蓋のない溶媒が揮発してワンルームだけ夏へと変わる


​蚊の痕に×をつけあい競おうよ点対称の消えゆく肌で


​子宮頸がんワクチンを打つ横でソーダガラスを日にかざしてた


​死んだのはアイスクリームのせいがいい ね、波のかたちの夏が残ってる


​さかさまのあなたと覗く体重計659にかかと浮かべる


狭くなる傘の宇宙の必然にふたりを揺らす固有振動


​冷凍庫霜だらけだねと言う声が別れ話の手前でやさしい


​あす滅ぶ星の片隅スヌーズは五分刻みで律儀に並ぶ


​楕円から双曲線へとほどけてく忘れ物ならここにあります

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calulating circulation 高瀬璃音 @sion0807

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