とある過疎の島で、町おこしのために島に住む野うさぎと野良猫を活用してテーマパークを開設した顛末記。作者様は生物系出身のエンジニアと自己紹介されているが、その知見を活かしたサイエンスフィクション。もっともフィクションの部分は舞台設定の方で、人間が十分な考察もなく生態系に手を突っ込めばこうなる、というシミュレーションは既知の生物学ないし生態学に裏付けられている。そういう意味ではSFでもあるし、地球環境や生態系を考えなしにぶっ壊している人類の営みを皮肉った寓話とも読める。科学的な用語は一切抜きに、生態学が何を扱っているかを学べる秀作である。