平凡な高校生、有馬タクミは、ある日 夜の学校で出会った謎の男、ヴォイドによって謎の超能力に覚醒させられる。その日以降、謎の組織の送り込んだ刺客が次々にタクミを襲う。タクミが戦いながら能力を覚醒させ、仲間を増やしていく学園バトルアクション作品。
とてつもなく王道……ベタな展開がストレートで出てくるのが本作の特徴だ。
才色兼備で生徒会長を務める幼馴染。謎の男によって超常の力に目覚める主人公。美少女転校生は実は政府のエージェント。
もはや全てがベタな要素だけで出来ているといっても過言ではない。
こういうの100万回は見たという読者も多いだろうが、それは繰り返し語られるだけの魅力がこういう物語にはあるという裏返しでもある。近年はひねった作品の方が多いので、これだけのベタさでやられるとかえって新鮮だという人もいるだろう。
その中で特筆すべきなのは転校生、峰谷カノンのキャラクターだ。
政府のエージェントという身分を隠しタクミの学校に転校してくる彼女だが、
タクミと同じような超常の力は身に着けていない。というよりその力について
まったく知らないし、何故かと聞かれれば、自分は組織の末端なので何も知らされていないと言う。謎の男との戦いも私は無理だからあなたがやってと丸投げするし、
質問には心底めんどそうに対応する。しかし、経費を使って飲み食いしたり遊んだりできるとなると途端に生き生きする。
普通はこういうキャラ、主人公を積極的にサポートし、任務のためなら命さえ投げ出す完璧なエージェントとして描かれるものだが、ここまで徹底して「仕事なので仕方なくやってる」感を出されると、人間味を感じて好きになってくる。
しかし、そんな調子で敵に勝てるのか。敵の力は強大。洗脳された者たちが次々とタクミを狙って襲い来る。はたして彼等は戦いに勝ち続け、黒幕を追い詰めることができるのか……。
厨二病的バトルが好きな人、ベタな展開が好きな人におすすめの一作。