ファンタジー世界で、呪いにまつわる難題を解決する「呪われ屋」を営む男ゲンゾの物語。
主人公ゲンゾは、どんな呪いも、いったん自分で受けてみるというストロングスタイルで解決する「呪われ屋」だ。
なぜそんなスタイルで生き延びて来られたのかは作中でも明かされないが、
個人的な予想では「どんなことがあっても死ねない」とかそういう類の
メチャクチャ強力な呪いを既に受けているから……ではないかと予想する。
第一話の呪われた兜のエピソードでは、分かりやすくゲンゾの能力を説明しているが、
その次のエピソード……謎の冒険者パーティに解呪を依頼される話は、
全てを語られることなく既定の5話を使い切っている。
実はこの作品、この漫画原作とは別に小説版もあって
このエピソードが解決まで書かれている。
そこで最後まで読んで、おぼろげながらにこの作品のコンセプトが分かった。
これは……「異世界呪物コレクター」だなと。
現実にも田中俊行など呪物コレクターと呼ばれる人々がいる。
この作品は舞台を異世界に移して、ファンタジー版の呪物コレクターが
呪いにまつわる事件を解決する話なのだ。
この原作版で途中で終わったエピソードの場合、解決編でゲンゾが、
呪いの性質や条件を確認しながら手持ちの魔法やアイテムの効果を組み合わせ、
創意工夫で解決まで持っていく様が書かれている。
知識と経験、そして定石から外れた裏技的なやり方を活用する、
おっさんならではの解決方法だ。
本来ファンタジーなら呪いの類はいくらでも出せるし、ユニークな呪いと
意外な解決方法をセットで提示できればシリーズとして面白くなる可能性が感じられる。
おっさん主人公が好きな人、機転や発想の柔軟さを生かして物事を解決する話が
好きな人にすすめられる一作だ。
ちなみに、若い女からのモテはありません。