穿ったホラー掌編に定評のある作者の
ゾッとする怪談。
もしかすると…そんな気持ちになるのは
決して気のせいなどではないのだろう。
夏の林間学校での、都会とは全く違う自然に
目を輝かせる子供たち。涼しい気候に
野山や川の美しさ。そして山路には野苺や
桑の実が赫く輝いてなっている。
自然は豊かな恵みをもたらす。
勿論、厳しさも同様に。
夜、地元の寺で聞いた過去の地獄絵図は
本当に 過去 だけのものなのか。
野に放たれた狂気は、統制を失い自らの
本能によって生き続ける。
自然も土地の歴史も全て 地続き なのだ。
恰も、決して薄まる事のない
呪い の如く。