余命三ヶ月の姉を笑顔にしたい――その一心で、国家規模のデスゲームを始めてしまうシルヴィア姫。発想はとんでもないのに、動機の根底にあるのは、姉を大切に思う妹のまっすぐな愛情。そのギャップが強烈に印象に残る作品です。
《隠れ鬼》から始まるゲームは、武装アンドロイドとの逃走劇にとどまらず、死刑囚たちの個性や能力がぶつかり合う心理戦へ。カードの読み合い、指の数を巡る駆け引きなど、勝負ごとに異なるルールと緊張感が用意され、次は何が起こるのかと引き込まれます。
なかでも、死を恐れる者と、死を前にしても独特の行動を取る者との対比が印象的。参加者たちの極限状態を描く一方で、ゲームを見守るシルヴィアとヘレナの姉妹のやり取りには、どこか温かさも感じられます。
国家の財政や大臣たちの思惑まで巻き込みながら、姉の笑顔のために突き進むシルヴィア。その常識外れの行動が、凄惨なデスゲームにブラックユーモアと独特の勢いを与えています。
姉妹の愛情、死刑囚たちの生存競争、そして予測不能なゲーム展開。 可笑しさと緊張感が入り混じる、ひと味違ったデスゲーム作品です。
この作品は、余命わずかな姉を笑顔にするためにデスゲームを開催するという、かなり突飛な設定でありながら、その根底にある姉妹の愛情が印象的な作品だと思います。
特に心に残ったのは、姉がゲームを見ている間だけは病気や死を忘れられたと妹へ伝える場面と、自分自身の死よりも、その後に残される妹のことを案じている場面です。互いを大切に思う気持ちが、それぞれ違う方向から描かれているところに惹かれました。
また、デスゲームも単純な力比べではなく、参加者の能力や性格を生かしたルールの読み合いがあり、毎回どのような勝負になるのか楽しめます。
序盤までの紹介となりますが、姉妹の残された時間とデスゲームが今後どのように交差していくのか、これからも追いかけて行きたいと思います