学校という特殊な場所では今日も怪談が
生まれている。誰も知らない第一理科室の
鍵の掛かった薬棚の奥から、そして
階段の大きな姿見の端から、写真部の
暗室の印画紙の下から、そして放送室の…。
怪談ばかりを集めている少女は、恰も
栞を挿むかの様に 空白 を記録する。
記録することで を、消し去って行く。
作者の丁寧で克明な記録は、それ自体が既に
怪談であるかの如く。
否
怪談を書いているのだから、それで合って
いるのだ。
不思議な空気に支配された学校という
空間で、彼らはきっと今日も ナニカ を
刻み続けている。
恰も、青春という 虚構 の為の
墓標の様に。