授業をサボり、テラスで飴をなめている少女デルタ。だが成績は上位で、詠唱の精度も「限界」を名乗る人間のそれではない。この自己申告と描写のズレが、物語を前へ引っ張っていく。面白いのは、その謎に食いつくのが本人ではなく周囲の男たちだという構造だ。大会6位のリールが強引に実力を暴きに来て、レイが止めに入る。動機がすべて外側から来るバトルものである。会話のテンポは軽快で、186センチの圧と小柄なデルタの温度差も効いている。デルタが本気を出す瞬間を、見届けたい。